現役WEBライターが教える!ChatGPTではじめる「WEBライティング入門講座」開催レポート
昨今、私たちの仕事のやり方や働き方が大幅に変わると言われているAIの進化。とりわけChatGPTを
はじめとする生成AIは、副業を始めようと考えている会社員の方などにとても役立つツールです。
そこでWinスクールでは2024年4月24日、現役WEBライターの岸たるたさん(以下、岸先生)を講師に迎え、「WEBライテイング入門講座」をオンラインで開催しました。
この記事ではその開催レポートを中心に、ChatGPTを活用したWEBライティングのコツをお伝えします。
セミナーのハイライト
今回のセミナーで講師を務めた岸先生は、2023年からフリーランスのWEBライターとして企業のブログやSNSなど、WEB媒体での執筆を中心に活動しています。セミナー当日は、これからライターを目指す方を中心に、なんと200名以上の方が参加されました。
こんな方におすすめ
今回のセミナーは主に、次のような方に向けて開催しました。
副業・転職・フリーランスなど、多様な働き方ができるライターの仕事に興味がある
実際にライターをされている方からライティングの専門知識やノウハウを学びたい
ChatGPTを仕事や日常生活に取り入れたいけれど、使い方がわからない
ChatGPTを活用しているけれど、思うように使いこなせない
ChatGPTを活用して時間や労力を削減したい
セミナーのカリキュラム
当セミナーは、1時間15分という比較的短い時間でしたが、短時間で効率よく開催することもAI活用ならではと言えます。
岸先生の解説は初心者がわかりやすい内容で、親しみを感じる話し方が印象的でした。またファシリテーターであるWinスクールの千葉そのみさん(以下、千葉さん)との掛け合いも楽しそうな雰囲気であふれていました。
当日の主なカリキュラムは以下の通りです。
ライターの仕事について
ChatGPTを活用した記事作成デモンストレーション
ChatGPTを使うときの注意点
ライターに求められる力
質疑応答
ライターの仕事とは
そもそもライターはどのような仕事をするのでしょうか。セミナー参加者の中では、「文才が必要」や「いつも取材している」というイメージを持つ方が多い印象でしたが、岸先生の解説をまとめました。
ライターには3つの種類がある
一言でライターといってもさまざまな種類がありますが、大きく分けて次の3つに分けられます。
1.WEBライター
WEBライターは企業のブログやSNSなど、WEB媒体を中心に書くライターです。旅行・音楽・占い…など、コンテンツのジャンルはとても幅広く、どなたでも始めやすいのが特徴です。
2.取材ライター
取材ライターはインタビューや撮影の伴う記事を書くライターです。雑誌に載る著名人・芸能人、地域企業の社長にインタビューするといった案件もよくあります。
3.セールスライター
セールスライターは商品やサービスを宣伝するライターです。企業のメルマガやホームページ・ランディングページ、広告など、ビジネス視点が求められます。
岸先生はWEBライター
岸先生はもっぱらWEBライターとして活動していますが、ライターは文章を通して人を助けるのが仕事なので、その気持ちがあれば誰でもできるとおっしゃいます。
岸先生が仕事を遂行する上で大切にしていることは、クライアントに寄り添うことです。そのためにも、信頼されるスキルの習得とコミュニケーション力の向上には特に気を遣っているとのこと。
副業としてライターを始める場合でも、れっきとしたビジネスなので、岸先生の姿勢はぜひ見習いたいですね。
WEBライターが書く記事の型
WEBライターとして仕事をするとき、実際にどのような記事を書けば良いのでしょうか。
岸先生が普段書いている記事は、基本的にPREP法と呼ばれる結論を先に書いてその解説をしながら最後に結論を後押しする説得力のある書き方です。
記事を書くにあたっては、リサーチに時間をかけて、魅力ある見出しや構成を考えるのが岸先生の執筆スタイルだとおっしゃいます。
未経験でもライターになれるChatGPTの活用
ライターは誰でもできる職業ではあるものの、未経験から始める場合、岸先生がおっしゃる記事を仕上げるのは少々ハードルが高いように思えます。そこで活用したいのがChatGPTです。
ChatGPTとは
ChatGPTは、アメリカの企業オープンAIが開発した人と会話ができる人工知能(生成AI)です。このAIは大量の文字情報から学び、質問に答えたり、お話し相手になったりしてくれます。
GPTというモデルを使った文章を予測するプログラムが、記事の作成をはじめ、さまざまな課題を解決してくれるとても便利な機能が特徴です。
ChatGPTでライター体験
セミナーではファシリテーターの千葉さんが、ChatGPTを使ってダイエットに関する記事を書くことにチャレンジ。その様子はデモンストレーションとして画面共有されました。
ChatGPTを活用するときの注意点
千葉さんは文字数や内容、表現方法などを指示し、わずか5分ほどで記事を作り上げましたが、実際の仕事でこれを完成品として納品しても問題ないのでしょうか。
岸先生に見解を伺ったところ、先生の答えは残念ながら「ノー」でした。
ChatGPTの作成した文章は機械的な部分があり、しばしば読みづらさやわかりずらさを感じます。また不自然に主張を繰り返すこともよく見受けられます。
そのため、読者の悩みを解決したり、願望を叶えたりする記事としては魅力に欠ける印象が否めません。
セミナーではこうした課題を乗り越えるために、岸先生がCahtGPTの作った文章の添削を披露しました。
ライターに求められる3つのこと
AIの台頭でライターの仕事はなくなるという声が聞かれますが、先ほどお伝えしたように、AIは完璧ではないのでまだまだ人間の力が必要です。
では一体、ライターは今後どのようなことが求められるのでしょうか。岸先生は次の3つのことが大切だとおっしゃいます。
SEOライティングのスキル
ライターに求められるスキルは一つではありませんが、代表的なものはSEOライティングです。これはGoogle検索をしたときに、最初の方のページに表示されるような記事を書く力です。
Googleの検索結果はアルゴリズムによって変わるので、「〇〇をすれば最初のページに表示される」という正解はありません。しかし、多くの読者が共感するような優良記事は、自然と最初の方のページに表示されやすくなるのが特徴です。
読者ターゲットに寄り添う気持ち
多くの方はお仕事をはじめ家事や育児、友人との予定、推し活など、毎日なにかと忙しいですよね。そのため、認識や理解に時間のかかる文字情報はなるべく読みたくないと思うのが本音ではないでしょうか。
だからこそ、誰に向けた文章なのかをきちんと考えて書くことが大切なのです。セミナーで千葉さんがChatGPTに書かせたダイエット記事も、たとえば「いつも時間のない30代子育てママがダイエットをするときに注意すべき3つのこと」のように、誰に読んでもらいたいかをハッキリさせることを意識しましょう。
ちなみに、岸先生は中学生でもわかる文章を心がけているそうです。
人間だからこそ持つ感情
岸先生は、ChatGPTに海が綺麗な場所を聞けば答えてくれますが、海が綺麗だと感じる心はないと言います。
そのため、「海に沈み込む夕陽の色が綺麗だった」や「晴れた日に海を見渡しながら飲むビールはこの上ない喉ごしだった」のような感情表現は、私たち人間の経験によって生まれるものです。
こうした表現力でChatGPTの文章を補うことがライターには求められます。
FAQ〜セミナー参加者のギモンを岸先生がその場で解決
ライターとして仕事を始めるために、実際にセミナー参加者からいただいた質問に岸先生が直接アドバイスしました。その一部をご紹介します。
このほか、本当にたくさんの質問をいただきましたが、岸先生は一つ一つ丁寧に答えてくださり、セミナー参加者の皆さんにライターの魅力が伝わったのではないでしょうか。
おわりに
私たちWinスクールのセミナーはこれまで、Excelによるデータ分析やデザインソフトの使い方、プログラミングなどが中心でした。
ライティングスキルを伝えるセミナーは今回が初めての開催でしたが、参加くださった方の多くから感謝の言葉をいただきました。本当にありがとうございます。
今後は、ChatGPTをはじめとする生成AIを仕事で使うことが当たり前の時代がやってくるかもしれません。そういう意味でも、文章を書く力(AIに正しく指示する能力)の重要性は高まっていくので、この機会にぜひライティングスキルに興味を持っていただければ幸いです。