若手社員の育成は、多くの企業にとって重要な課題の一つです。そのため、人事担当や管理職、指導する立場の方々は、彼らの育成に力を入れていることでしょう。
しかし現実は、価値観や世代ギャップの違いから、思うような育成ができていないのではないでしょうか。
この記事では、Z世代と呼ばれる現代の若手社員の育成を効果的に行うためのアプローチをご紹介します。

上司や先輩が考える現代の若手社員の特徴

上司や先輩が考える現代の若手社員には、一体どのような特徴があるのでしょうか。
よく言われるのは、

• コスパやタイパを意識するあまり合理的すぎる一面がある

• 失敗したくない気持ちが強すぎて行動力が弱い

• 個性を重視しすぎて視野が狭くなることがある

・・・などです。
こうした特徴は、彼らがデジタルネイティブとして育ち、情報過多な社会で生活してきたことが背景にあります。
もちろん、コスパやタイパを意識することは作業効率の改善につながります。また、個性を重視することは得意分野を伸ばす意味では大切なことです。
しかし、若手社員の「迅速なフィードバックや確実な情報を求めるあまり、不確実な状況には弱い」という傾向を放置していたら、企業の成長にはつながりません。
そのため、彼らの育成は至上命題と言っても過言ではないでしょう。

企業のニーズと若手社員の育成課題

企業が持続的に成長していくために、若手社員に求めるものは何でしょうか。
多くの企業は若手社員に対して主に、

• コミュニケーション能力

• ITツールやデータ分析のスキル

• リーダーシップ

を身につけてほしいと考えていると思います。
実際、これらのスキルは変化の激しい時代を乗り越えるためには必要不可欠です。

一方で、若手社員を育成する現場では次のような課題が浮き彫りになっています。
・スキルや経験不足
若手社員は実務経験が浅いため、業務に必要とされるスキルセットが十分に身についていない場合があり、仕事の質や効率に影響を及ぼすことが否めません。
・モチベーション維持のハードル
若手社員の中には、持続的なモチベーションの維持が困難なケースが珍しくありません。とりわけ仕事に対する情熱や目標が不明確だと、将来のキャリアを考えて積極的に取り組む意欲は低下しがちです。
・適切なフィードバックと指導の欠如
若手社員は適切なフィードバックや具体的な指導を受けにくい状況にある場合が多く、これは彼らにとって成長の妨げとなります。メンタル面を含めて、若手社員をサポートする体制を整えることが必要です。

若手社員の育成に有効な5つのアプローチ

若手社員の育成課題を解決するにはどのような対策が有効なのでしょうか。ここでは5つのアプローチをご紹介します。
1.理解と受容から始めよう
まずは若手社員の価値観や特性を理解し、それを受け入れることから始めましょう。世代間の違いを尊重し、彼らが安心して働ける環境を提供することが重要です。
2.適応型コミュニケーションが大切
世代や個人の特性に合わせたコミュニケーションを心がけましょう。たとえば、人と接するのが好きな人とは対面、話すことが苦手な人とはデジタルツールによる文章でのやりとりというように。
3.フィードバックとサポートの充実
定期的なフィードバックと具体的な指導を行うことで、若手社員は自身の進捗を把握しやすくなります。また、メンタルヘルスのサポートも充実させることで、ストレスへの耐性を強化すると良いでしょう。
4.失敗を許容する文化の構築
たとえ失敗しても、それは経験と学びの機会と捉える文化の醸成が大切です。小さなリスクを取りながら試行錯誤することを奨励する環境づくりが、創造性やイノベーションにつながります。
5.キャリアパスの明確化と個別対応
上司や先輩自らが明確なキャリアパスを示した上で、個々の興味や能力に応じたキャリアサポートを行いましょう。若手社員が将来へのビジョンを持てるような職場環境こそ、モチベーションの向上につながります。
このように、企業として5つのアプローチをステップバイステップで進めることにより、若手社員は着実にレベルUPしてくれるでしょう。

より深い対話の必要性

もしかすると、人事担当や管理職の中には、先ほどお伝えした5つのアプローチについて「もう実践しているけれど、まだ目に見える成果が出ていない」という方もいるでしょう。
たしかに、人材のミスマッチ（制度的な問題）や、そもそも若手だけでなく社員全体の問題など、企業としてもっと根本的な課題があるかもしれません。
そこで重要となるのが、さらなる対話・語り合いです。
若手社員の育成をするのに、彼らのことをきちんと知らなければ、企業に貢献する社員には育ちません。
コロナ禍を経てノミニケーション文化が薄れている中、社員一人ひとりに見合ったコミュニケーションをとることは非常に重要です。
若手社員の成長を促すためにも、世代ギャップを乗り越えたより深い対話を重ねて、育成の課題を乗り越えましょう。

若手社員育成の課題について語り合おう

私たちピーシーアシスト株式会社では、Winスクールアカデミアとして「若手社員育成の課題」について語り合う会を開催いたします。
若手社員の参加はもちろん、社内だけでなく社外の方々と交流できる開かれた議論の場を設けることで、「その手があったか！」という新しい気づきが得られるかもしれません。
人材育成のみちしるべとして活用できるイベントなので、人事や管理職をはじめ、若手社員の育成に関わる方はぜひご参加いただけると幸いです。
若手社員育成の課題について語り合う会